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統計から垣間見るイギリス - 後編 -
今回は給与とは関係ありませんが…。
人種別人口の項目は少し驚きでした。

項目は、
白人(White):イギリス白人(White British)、アイルランド白人(White Irish)、その他(others)
アジア人(Asian):アジア人もしくはアジア系イギリス人(Asian or Asian British)
黒人(Black)黒人もしくは黒人系イギリス人(Black or Black British)
中国人(Chinese)
その他の国・民族の人(Ethnic groups)
に分かれていて、各々人口数が掲載されていました。
なお、人種別給与差の情報はなかったです…。これも次回への課題に…。

この人口項目でまず、ここで白人(White)、黒人(Black)とはっきりと書いているところが驚きでした。今でも色分けしているの?! 公的資料に記載してもいいの??(でも何らかの社会政策を取る際には、人種別数値が必要となるかしら。)あと、中国人が、単独で項目に掲載されているのが驚き。元植民地からの移民ではないのに、沢山いるということなのでしょう(ちなみに、私のフラットメート5人全員が中国・台湾出身。実に6分の5! おそるべし)。なお、アジア人項目で一番多いのが、インド人、その次にパキスタン、バングラデシュが続いていましたが、元イギリス植民地だった国が上位を占めるのも当然ですね。

そして、通勤時の交通手段(2003年)別 利用者比率。
徒歩、自転車、車、バス、鉄道、その他の5項目があり、いづれも性別ごとに分けられています。

男性で1位は車(75%)、2位は徒歩(7%)、3位は鉄道(6%)、以下バス、自転車、その他と続きます。
女性で1位は車(68%)、2位は徒歩(14%)、3位はバス(10%)、以下鉄道、自転車、その他となっていました。

確かに自転車は道路を走らなくてはならなくて、怖いため、女性の比率が少ないのも分かる気がします。あと、2003年現在ですでに鉄道、バス利用者がそう多くないのが納得でした。あと、私が45分かけて通学するように、徒歩で通勤する人も多いのね…。

2005年7月の爆破テロ以降、自転車の売り上げが急激に伸びたという記事をどこかで目にしたことがあること、(ロンドンですが)地下鉄の値段が上がったことから、この統計の2005年版が発表される時には、さらに大きく変わっているかもしれません。

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平均所得水準に戻って…
フルタイム勤務の情報しか得られませんでしたが、女性の労働人口が、女性の全人口の73%にあたり、そのうちの5分の4がパートタイムであることから、実際のイギリス全体の平均給与は下がると思います。となると、1ポンド100円感覚で生活するのは、誰もができることではないと思いました。

ただこれは、ものの見方の違いなのかもしれません。
つまり、TESCOで買う生活必需品の価格は、物によっては安いと思いあります。チーズ類は信じられないくらい安いし、マッシュルーム類、牛乳、お肉、野菜、果物、パスタ類に関して言えば、1ポンド100円で計算しても大丈夫カナと思うときがあります。

翻ってロンドンの地下鉄の料金や、タバコ、お酒類などになると、とても高い。タバコは(私は吸いませんが)、近所のパブにある自動販売機でで5ポンド48ペンスで売っていましたし、近所のコンビニ(?)ロンディス(Londis)でも3ポンドで売っていました。地下鉄は初乗り3ポンド(600円)。もちろん、地下鉄はオイスターカードを使えば、初乗り1.5ポンド(300円)に、ゾーン1内の1日乗車券は4.8ポンド(960円)ですが、そうは言え、300円あれば、営団地下鉄線内なら、片道でどこへでも行けるから高いといったら高いのですけれど。

でも、これって日本の価格基準でみたときの話で、実はここの人たちの常識でいうと、地下鉄の値段は「こんなものだ」という常識を持っていて、これくらいの値段は許容範囲だったりするのかもしれないですね。ゆえに、「この国の人は1ポンド100円で生活しているのだろう」と、日本から来た人は感じるのかもしれません。
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ちなみに図書館で統計資料を調べているときに、統計資料の本棚には、人種差別に関する統計とか、性差に基づいた統計とか、種類が豊富で、イギリスの現状にあった統計なのだと思いました。将来的に日本にも外国人労働者が入ってきたら、こういった統計が出てくるのかもしれません。
by gwenlondon | 2006-01-07 04:15 | 統計から垣間見るイギリス
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ロンドンに留学していた大学院生です。こちらで見た面白いもの、経験を記録してきましたが、帰国により、ロンドンからの発信は終了となります。これまでありがとうございました。m(_ _)m
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