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カテゴリ:勉強( 56 )
難民・外国人受け入れ記事に思う
イギリスやロンドンとは下記でこじつけますが(笑)、日本の難民認定と外国人の受け入れに関する記事が目に留まりました。

日本経済新聞(2006年2月24日)によると、法務省の入国管理局によると、2005年中の難民認定者数は前年比31人増の46人、人道的配慮に基づく特別滞在を許可した人数は前年比88人増の97人。合計して143人となったこと。これは、1982年の難民認定制度の開始以降、最高の数値。不認定者の異議審査に民間人が加わる難民審査参与員制度の導入が、認定者数の増加に影響しているのではと、難民支援団体のご意見。

読売新聞(2006年2月25日)によると、新潟県が、人口減少に悩む佐渡島への外国人移民の永住受け入れを検討している。県知事は県議会で表明、佐渡市長も積極的な姿勢を示している。佐渡の人口は1950年の約12万5000人をピークに、2005年には半数近くの約6万7000人(速報値)にまで落ち込んでいるとのこと。

難民受け入れ数が昨年の10倍になったとのこと、外国人の受け入れをしていきたいと、県レベルで話が出ていること。これらの記事を見て、今後日本が、将来的な少子高齢化と人口減少による経済に対する影響などを考えた、外国人の積極的な受け入れという選択肢を取るという話が、現実味を帯びてきたと思いました。

もちろん、難民受け入れと、外国人の人口減に伴う受け入れは、性質が全く違うから、一緒に議論するのは乱暴ですね。前者は、紛争や迫害を受けて命からがら国境を越えて逃れてきた人たちで、難民条約に加入している国ならば、正統な難民を庇護するのは当然のこと。後者は、労働力の支援的な、経済的要素を含んだ移民ですから。

とはいえ、両者とも外国人であるのは同じ。彼らの受け入れや、彼らとの共存に対する日本の人たちの心構えだけではなく、そのための法的整備、環境整備、という点では全く接点がないとは思えませんし、そのためにすべきことは沢山ありそうです。

思うことを徒然なるままに書いたため長い!ですが、それでもよろしければこちらから
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by gwenlondon | 2006-02-27 02:07 | 勉強
セミナーをさぼって取り組んだこと(3つ)
火曜日のロンドンは寒くて雨まで降っていましたね。それが理由ではありませんが、セミナーをさぼりました。咳が止まらないというのが理由です。ただ、午後には沈静化。まだ喉がイガイガしていますが、部屋ではそれなりに色々しました。

したことは:
1) 修士論文のタイトルのためのリサーチ
2) 掃除と洗濯
3) 金曜日提出のエッセーのリサーチ(涙)

1) については、修士論文のタイトルを決めるために、調べ物をしていました。私の関心は「紛争後の平和構築」をベースとして、

a) 軍隊はそこで必ず必要であるが(援助側の人間の保護、ロジ能力、etc.)反面、軍隊が介入しすぎることで問題もある(軍隊は政治的目的で派遣されている、人道支援の倫理を持たない、多額の予算が必要…)。軍隊と文民の協力を議論するときには、いつも問題ばかりが焦点に当てられるが、これをどうやって解決し、人道支援機関にとってより効率的な活動ができるか。
b) 民主主義を非民主国家に上手に適用する方法はあるのか、民主化はなぜ、失敗するのか。

に絞り込みました。明日、担当の先生の元に相談しに行き、10,000ワードのエッセーで書けるようなタイトルに絞り込むのを手伝ってもらう約束をしています。

2) 掃除と洗濯。これは夜していますが、部屋で乾かすと、乾燥対策にもなるため、とてもいいですね♪

3) 金曜日に(私史上、最も苦手な科目)国際関係理論のエッセーを提出するための調べ物をしました。タイトルは「ウェンツのエージェント・ストラクチャー問題の解決策を評価せよ(Assess Wendt's solution to the structure/agency problem in international relations)」を選択。国際関係論の科学・哲学の問題に関係していますが、これ以外で、3日以内に解けそうな問題は、今のところないためです…。

この問題を簡単に説明すると、世界システム理論(World System Theory)の論者は、世界はアナーキー(無秩序状態)であって、そういった構造(structure)が、国家(agent)の行動を決めていると言います。しかしリベラリスト(Liberalist)は、いや、国家が構造を決めているのだよ、国際法や倫理を見てみなさい。こういうルール(すなわち構造)は国家が決めているでしょう。と言っている。でも、Wendtは、両者とも極端ですよ。agentとstructure双方が、両方の動きを決めているのです、お互いを切り離すことはできません、ということを言っているのですが、エッセーでは、このWendtの意見を評価しなくてはなりません。私の結論は、もっとよく調べなくてはなりませんが、簡単に言うと、Wendtは、非常に複雑で小難しい、長い文章を使って、上記を説明して入るが、国際関係を理解するのには役立っていないというものです。たぶんエッセーでは、評価するのに加えて、世界システム理論と、リベラリズムの意見、Wendtの意見をきちっと理解して、エッセーで説明できるかが求められているのだと、解釈しています。ちなみにその説明は、上記のように簡単には済まず、認識論(epistemology)と存在論(ontology)なども交えなくてはなりません。

これから毎週末、エッセーの提出期限、もしくはセミナーの発表がありますが、それを考えると、風邪を引いている場合ではないですね。それが風邪を吹き飛ばしてくれたようです。一度風邪を引けば、この季節もう引かないと思うし♪今のうちに引いておいて良かったのかもしれません(楽観的☆)。
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by gwenlondon | 2006-02-22 13:28 | 勉強
台湾国民党党首のアドバイザー
昨日のアジア太平洋国際政治の授業には、結局、国民党党首の馬英九氏は来られず、彼の政策アドバイザーであるフランシス・___氏(みよじ、聞き取れず…分かり次第書き換えます…)がゲストスピーカーとしていらっしゃいました。本物の馬氏は、一昨日の公開講座会場の外でしか見れず残念でしたが、政治家から聞くお話とは違う観点でお話を聞くことができました。もちろん、全然国民党から中立の立場でお話してはいませんが、国民党からいらしたのだから、当然です。とはいえ、色々なことが見えてきて、とても興味深いセミナーとなりました。

同氏は「皆さんは国民党のプロパガンダを聞きたいとお考えではないでしょうし、馬氏の代弁者となるつもりもありません。私もアカデミアにいた人間なので、台湾問題の歴史的背景などをお話しします」と前置きをした上、主に3点(アメリカ9・11後の台湾問題、中国大陸政府との関係、ヨーロッパの役割について)についてお話されました。各自の主なポイントをブリーフに挙げると:

ご関心のある方はこちらから…
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by gwenlondon | 2006-02-16 03:37 | 勉強
需要を満たせない公開講座( ̄へ ̄メ)
今日はコートがなくても十分なくらいロンドンは温かでした。そんなロンドンに今晩、台湾の台北市長 馬英九氏が、私の通学している大学院の公開講座にて演説しました。なのに、なのに、会場に入れませんでした。

この公開講座、6時半からでしたが、4時に並び始めた人はすでに入れなかった模様。私は5時半頃会場に行きましたが、もう定員一杯でした。

いつもそう。当大学院の公開講座で有名な人が来ても、384人しか入れない会場を使って講演をし、今日は1,000人以上が追い出されたとのこと。別の会場でビデオを使って講演の様子を見れるようにすればいいのに、そういった対応もしない。会場前はパッと見、ほとんど中国からの学生でしたが、会場前でたむろっている学生は、当大学院の学生だけではなく、その周辺の大学、さらにはオックスブリッジからわざわざ彼の講演のためにロンドンに来ていたとのこと。その現場には、入れないと知って、泣き叫んだり、怒り狂う人がいて、ちょっと怖かったです。また、中国の点心を売る屋台が出ていたり、The Epoch Timesという中国語の新聞が号外を出していたりして、お祭り騒ぎでした。きっと彼らも次の台湾総統となるかもしれない人が、どういった外交政策を持っているのか聞きたかったに違いない。こんなに需要があるのに!

と思って、入れなかった中国からの学生から話を聞くと…。
馬氏は、どんな政治家よりも見た目がいいので、映画スターを見る感覚で、今回の講演会に並んでいたらしい。それに、台湾と中国の外交問題なんて関心ないって…。

無論、全ての学生がそうであるとは思いませんが、卒業がかかっている試験のための情報入手と、明日のセミナーへの参加のために、この公開講座への参加を必要としている私に座席を!という思いで一杯でした…。

確かに、馬氏がセミナーの先生と一緒に会場に入っていくのを見かけたのですが、カメラクルーがビデオを回し、学生は「キャァーッ」と黄色い声を上げ、カメラのフラッシュが光っていました。馬氏は一度足を止めて人々に笑顔を振りまいていました。「日本的視点から見たらどうみてもカッコよくないよ、小泉首相の方が顔はいいよ」、と台湾の人に言ったら、KOIZUMIの方が醜い(ugly)と一蹴されました。この人を見るために、オックスフォードから出てきた来た学生がいるの? 信じがたいです。

講演会に参加したフラットメートとその友人4人からの伝聞によると、講演会の参加者のほとんどが中国人と香港人。a0055525_20424280.jpg台湾人もちらほら。馬氏の講演は、これまでの発言とほとんど変わらない、つまり、馬氏の考えている、台湾の最終的な政治的目標は、中国との統一。それは3つの前提条件である、中国の民主化、社会福祉の充実、経済発展が満たされることにより成し遂げられるという見解を述べていたそう。そして、台湾の将来は台湾人が決めるべきだから、選挙を通じて統一するかどうかを決めるべきとも言っていたそう。あと、近いうちに中国大陸を訪問したいと言っていたとのことでした。「ずっと現状維持」「現状維持、後で独立」「現状維持、結論は後」「現状維持、後で統一」の中の最後の派閥ですね。国民党の党是は、大陸との統一。こう言うのも当然ではあります。

台湾の人の希望であれば、統一で良いのだと思います。馬氏が総統選で勝ち抜くかどうかは2008年に分かりますが、台湾のある学生曰く、80%の確率で彼が次期総統になるだろうと、一般に予測されているとのこと。私的には、勝負は下駄を履くまで分からないと思いつつも、2008年までの間に陳水篇 現総統が何をするのかにも、注目したいと思いました。

このフラットメートとその友人から、辛めの中華料理をご馳走になりながらお話を聞いたところ、「台湾は本当はね、大陸と統一したがっているのよ」と、言っていました。理由は「文化も一緒、言葉も一緒、私たちと同じ中国人だと思っているからね。イギリスに99年間も統治されて西洋化した香港と違うから、私たち中国人も台湾の人に親しみがあるのよ」「それに中国も民主化が進んでいるからね」とのこと…。台湾の統計を見ると、程度の差はあれ、自分は台湾人と言っている人の割合が84%(2002年6月現在)もいることなどから、セミナーで学んだことと違うのにちょっと驚きつつ…。それと、彼女の発言のどこまでが本音で、どこまでが外国人の私に対して与えている説明なのか、判断できなくて軽く頭を抱えつつ…。

先週出席した「アジア太平洋国際政治」の授業で、講師の先生に、「公開講座に必ず出席すること、そこでの講演内容を踏まえて、14日のセミナーでゲストスピーカーとして来る馬氏と議論することになる」と言われていたのに、この公開講座に参加できなかったということは、明日のセミナーにちゃんと参加できないということじゃない…。

しかも同じく会場に入れなかったセミナー受講生曰く、明日もしかしたら馬氏は、国際政治のセミナーにゲストスピーカーとして来れず、同行している台湾の大学の教授が講演するかもしれないとのこと。1か月前から楽しみにしていたのに。とはいえ、台湾問題の情報はその専門家の先生の方が沢山持っているでしょうから、それはそれでよしですね。

明日は馬氏が講演に来るのか、それとも同行者なのか。明日は良いお話が聞けるといいなと思います。
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by gwenlondon | 2006-02-14 08:13 | 勉強
Dissertation - 修士論文 -
ロンドンにある、とある大学院の修士課程を修了するためには、卒業試験を通過し、Dissertationと呼ばれる学位論文を書かなくてはなりません。大学院が始まって5か月目、そろそろ修士課程のお題目を決めなくてはならない時期になりました。

修士論文は、まず学生が題目を決めて、スーパーバイザーと相談します。その際にスーパーバイザーが、10,000ワードで書ける内容かどうか、あまりに漠然としていて、内容の幅が広すぎないか、国際関係に関連したものかなどを判断し、学生に許可を与えます。許可を得たら、5行ほどの概略を追加して、3月1日までに当学科の事務局に提出します。それから、4~5ページの概略を5月初めまでにスーパーバイザーに提出し、さらにコメントを受けます。そして、スーパーバイザーや、そのお題目の専門家に相談しつつ、無断引用(plagiarism)に注意しながら書き上げ、9月1日17時までに提出します。

修士論文は10,000ワード程度。これはいつも書いているエッセーが2000~3000ワードであることから、その4, 5倍ということ。今書いているエッセーだけでもヒーヒー言っているのに、先が思いやられますが、何を書こうか悩んでいるところです。

今、単に関心を持っている分野を列挙すると;
・第三国主導による、非民主主義国の民主化プロセスが失敗するケース
・人道支援の背後にある国際政治のロジック
・紛争後の平和構築における文民と軍隊の協力はどこまで可能か
・台湾のナショナリズムの高まりと東アジアの安全保障に与える影響

…と、列挙しようと思えばまだまだ出てきそうで、まだ絞りきれていません。修士論文は、卒業後の進路を考えるときにとても大切なものであると(私は)認識しているため、3月1日の期限まで、沢山考えないと。

どうして大切と思うか、これは組織にもよりますが、仕事の申込要綱(application form)に、修士論文のテーマを書かなくてはならない場合があります。それを意識して、就職を希望する組織が現在、どんなことに関心があって、この数年間で何を達成したいか、課題としているかを調べてから、論文の題目を考え、書いてもいいかなと思うわけです。

こう言うと、修士過程への進学は、純粋に自分の知的好奇心や関心を満たすためのものではないように聞こえますが、元々ある分野(私の場合は国際関係)に関心を持っていたから、大学院への進学を決めたのですし、その関心につながっている組織に就職を希望しているわけだから、論文のタイトルを決めるときにも、関心分野と、そうかけ離れることはないと思います。それに、1年という時間と、進学資金、勉強の労力を投資して修士課程に進むということは、純粋に自分の関心だけを満たすことだけではなく、修士課程修了後の進路も視野に入れての決断ですからね。

とは言え、周囲の学生と修士論文の話をすると、ヨーロッパで就職する場合、修士論文の内容や成績は大して重要視されていない、とにかく卒業すればOK、とのこと。このコメントを額面どおりに受け取ると、上記は一般的ではないのかも…。実際の一般企業はどうなのだろう…。

ともかく、成績はずーっと残るし、良い成績を収めることができればそれに越したことはないので、とりあえず気合い入れないとね。
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by gwenlondon | 2006-02-10 08:32 | 勉強
選挙権の行使の仕方
今日のロンドンはうす曇り+0℃をうろうろしていたみたい。

今日やっと! 今週締め切りのエッセーを提出しました。
書き上げたのは、セミナーが始まる1時間半前。そう難しい内容ではなかったのですが、書くべき情報が膨大であったため、読書量が多く、そしてそれをまとめるのが大変で1週間かかりました。睡眠も4時間くらい…。今日は沢山寝ます!

今日のセミナーは批判主義についてでした。オーソドックスな国際関係の理論は、国や安全保障などに焦点を当てて国際関係を説明しようとしています(代表的なものとして、ネオ・リアリズムとかネオ・リベラリズムとか)が、批判主義は、そういった既存の枠組みを批判し、歴史と歴史から現在に至るまでの流れと、全体的な世界秩序に着目しています。それに関連していくつかの理論があり、例えば歴史的物質主義(日本語は拙訳 historical materialism)なんかは、発展した国が発展途上国を搾取しているため、途上国の発展を妨げているという考えを持ち、国際政治経済関係を、世界の中のコアな国(Core, centre)と周辺国(Periphery)という視点で国際関係を見ています。

なのに、セミナーでは民主主義についての議論が大半を占めていました。
きっかけはギリシアから来た学生の質問。

「セミナーとは関係ないのですが、イギリスにきて驚いたことがあります。こちらでは選挙に行くのが義務ではなく、行きたい人がいけばいいのですよね。これは私にとって、大きな疑問です。民主主義国家であるのに、なぜイギリスやアメリカの人々は選挙の権利を行使しようとしないのでしょうか。」

全然セミナーと関係ないし!! とはいえ、興味深い質問です。

彼女曰く、ギリシアでは、投票権を行使することが法律で義務付けられており、もし正当な理由を提示せずに選挙へ行くのを怠れば、刑罰に処せられるそう。罰とは、罰金もしくは数か月(!)投獄を意味するそうです。最近法律が改正され、身分証さえ提示すれば国内のどこででも投票ができるようになったとのこと。

イギリスからの学生の返答は「各政党が本当に一般の人々の利益に乗っ取って政治を行っているという意識が一般の人々に普及していない。特に、フランスなんて、アフリカから来た人たちの利益を代表する政党、ムスリムの政党、その他色々な政党があるが、かれらは自分たちの利益を守ることだけ考えていて、個々人の幸福という観点で物を見ていない」ということ。

アメリカからの学生の返答は「選挙で大統領を選んだり、州知事を選んだりすることで、一般の人々は日々の問題を解決するのに直接つながっているとは考えていない。そのため、選挙に関心を持たないのではないか。アメリカには、各地域に地方の協議会(Council)があるが、そこへ行けば議会の人と直接話をして問題を提示できるし、電話すれば、そこの職員が話を聞いてくれて、解決を図るよう努力してくれる。しかし、州政府に連絡しても、職員が話を聞いてくれるかもしれないが、それが解決につながるわけではなく、さらに州知事に電話しても、留守電が対応するだけで、残したメッセージがどうなっているかなんて見えない。コミュニティーにつながっている団体が結局問題を解決するのだからね。
イスラエルとか台湾になると、民主主義を享受しているとはいえ、国のトップがその国の存亡の鍵を握るので、選挙率は格段に高いが。(注1)」

民主主義とは、国民が主権を持ち、国民の意思をもとにして政治を行う主義のことを言うとすると、私にとって成熟した民主主義というのは、自由民主主義を意味するのですが、ギリシアの民主主義には自由が付かないのかもしれません。個人の自由な活動を重んじるという意味での自由主義がない、つまり選挙権を行使しない自由がないということでしょう。ちなみにギリシアとは関係なく、色々な種類の民主主義があるのだなー、という意味で言うと、ヒットラーも民主的な手法で選ばれており、ナイジェリアでは、選挙で民主主義を否定する政党が選ばれたり、先日のパレスチナ選挙でも、強硬派が選挙で選ばれていますね(=市民はイスラエルに対する強硬派の政策を支持している!)。

「日本の場合は、(一般的ですが)政治に無関心の人が多い。その背景には、日々の生活の基本的なニーズが満たされていることから、国政に関心を持たなくてもそれなりの水準で生活ができるし、外国からの攻撃という意味での安全に対する危機感があまりないことから、安全保障に対する関心も低いのでしょう。そして、国政に対する関心の低さが、その国の安定さを多少なりとも表していると思う。」

と、授業の後にギリシアの学生に話したら、権利があるのに行使しないなんて信じられない。生活に満足するなんてことがありえるの? 政府を監視できるのは、一般の国民の義務であり、彼らが間違った方向に行かないように見るためには、選挙に参加しなくてはならないはずよ。と言っていました。まさに正論、その通りです。同意。絶対にそうあるべきだと私も思います。

でも、それを多くの人が理解して、政治について考えるようにつなげるには、どうすればよいのでしょう。日本では選挙が行われる数か月前に、タレントや有名人がポスターで「投票に行こう!」とか呼びかけているわけですが、これはこれで、何となく変な感じ~とも思いました。政治について考えさせるというよりも、投票率を上げることを目的にしているように見えますもの。投票率をあげるためだけの広告なんて、意味なし。
もちろん、有名人ポスターについては、ギリシアの学生に言わないでおきました…。

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注1:アメリカの学生の意見は一部誤っています。2000年の台湾の国民投票の投票率は45%。これは高いとはいえないと思う…。以前台湾の人に台湾の安全保障についての台湾の人の関心の高さってどうなのと聞いたところ、「結局ずーっと現状維持状態が続くのでしょうし、こんな政治の話を毎日のように聞いていて、若い人は正直うんざりなのよ。それに選挙に行っても行かなくても、今の生活が変わるわけではないし」、という返答が帰ってきました。つまり台湾の人の多くは、今の安定した経済状況=生活に満足していて、さらには特に若い世代は、中国大陸による侵攻ということを想像できないような安全な環境で育ったから、国の安全に対する関心の度合いが薄いのかもしれません。
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by gwenlondon | 2006-02-04 10:59 | 勉強
Asian Values セミナー
今日のロンドンは変わらず曇りですが、時々青空がのぞき、少し幸せな気持ち☆
夜の体感気温は確実に零下。(((+_+)))ブルブル

今日は、先日参加したアジア太平洋のセミナーの「Asian Values」セミナーに参加した復習をしていました。
アジアの国際政治を考える上で確実に考慮に入れるべき(と私は思う)アジアの価値観に関する講義。先日、これはちゃんと聞きに行かないとと張り切って参加したのですが…。

面白くなかったです。というか、全然Asian Valueとは何かという、ゲストスピーカーのアイディアを聞かせてもらえませんでした。1時間近くのプレゼンテーションで話されていたことは、アジアの各国で普及している宗教は何かとか、アジアの価値観は家族に重きを置く、つまり国家元首が「父」で、その他の一般の人は「兄弟」であるとか、「あなたの人生において家族はどれくらい大切か」というアンケートをアジア各国とヨーロッパ各国で行ったら、「とても大切(Very)」と答えたのは中国の60%という最低数値以外、どの国の回答も75%以上だったので、アジアの家族主義は世界的にみたら特殊なものではないとか、日本の世襲議員の割合が年々増えているとか、…ともかく情報に一貫性がなく、結局スピーカーは、何が言いたかったのか分からないで終わってしまいました。1人の学生がスピーカーに、おっしゃるポイントが分からないのですが…とコメントしていたのが大いに納得という感じ。

セミナーが終わった後、ユーとお話したときも、「ゲストスピーカーは、シンガポールの社会システムは奇怪(bizarre)だと言っていたけど、シンガポール人はそう思っていないのにそんな風に決め付けて何事! 持っている視点も、植民地時代のヨーロッパが植民地主義の建前として持っていたと思われる「未開人(Barbarian)を啓蒙するために、ヨーロッパのシステムをもたらしてあげよう」という意識で話をしている」と憤慨気味。アジアン・バリューを語る先生が、アジアのことを理解していないという結論に達したのでした。

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明日はエッセーの提出期限であり、国際関係理論でディスカッション素材を提供する役目を果たす予定です。エッセーは書き上げたし☆ ディスカッサント(Discussant)は、発表を行うプレゼンターの意見の不足している部分や、反論、ウィークポイントを指摘をすることが求められており、プレゼンターは、授業の始まる24時間前に詳しい資料をディスカッサントにメールで送付することになっているのに、15時間前になってもまだ届いていません。さてどうなることやら…(でも何故か気持ちに余裕が…泣きを見るのは明日?)。
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by gwenlondon | 2006-01-27 07:14 | 勉強
社会人が大学院生に戻るということ
このところ気持ち的にも余裕のない生活を送っています。本を読んでも、文字が上滑りしているというか、頭に入らず、壁に貼られた絵をみると、目がぐるぐる回りだすようになってきたことから、木曜日、金曜日の夜は早く寮に戻り、10時前に眠っていました。

おかげで、かなり元気になりました♪今日こそ昨日終わらせられなかったエッセーを書き上げたいと思います。

ロンドンに来るまで、大学院生ってけっこうのんびりと勉強できるのかなぁと思っていたのですが、とんでもない。想像以上に追い詰められた生活を強いられます。
寮の友人、アキさんも、冬休みを返上して論文を書いていたため、気持ち的に辛くなり、今週は勉強をしないと決めてすごしているそう。皆んな同じなんだーとちょっとほっとしてもいます。

ただ、これは当大学院のカリキュラムの問題だけではなくて、社会人経験者であることが影響しているのかもしれません。

ロンドン(イギリス)の多くの大学院は1年間で修士号を取らせるということで、中身が非常に濃いとは聞いていました。私の所属する国際関係専攻では、今学期10週間でエッセーを6本提出しなくてはなりません。2週間で1本強、まだ学んでもいないことを、1本のエッセー当たり、推奨図書50冊以上の中から、好きなだけ本を読んで考えをまとめるのは大変です。同時平行で毎週レクチャー3つ、セミナー3つに参加するのですが、予習をしないと、口を固く閉めた貝みたいにしてそのクラスに座っているだけになってしまう。1年の高等教育で、ある分野の修士号(Master 's degree)を取る(≒マスターする)ためには、それなりのものを大学院側も課さなくてはならないのは、ある意味当然のことではあります。それに、このカリキュラムは、学生全員にとってキツイはず。

社会人を経験した後大学院へ行くというのは、1年の労働機会を捨て、なおかつ金銭的・時間的な自己投資をするという決断をし、強い目的意識を持って、はるばる勉強する環境に来るということ。ここから自由に学べるという嬉しさを得られますが、学生生活が進むにつれて、留学前に持っていた勉強に対する希望や気負い(ex. ある分野の専門家になれるくらいがんばらないと!とか。実際1つの科目を極めるには1年では無理)が壮大な野望であったことに気づき、語学のハンディーを否が応でも感じ(英語を母国語とする人たちと比べたらね~)、セミナーに参加して発言できないとここに居る意味がないという意識を常に持ち、時間が刻々と進むにもかかわらず、自分がほんとうに前進しているのか分からないという気持ちが焦りに変わり、自分で自分を追い込み始めます…。

つまりは、社会人が学生に戻る時に持つ、強い目的意識がこうさせるのではないかと思います。ちなみに、学生しか経験していない人に目的意識がないという意味ではありませんよ。学部から直接来た学生を見ると、国籍の違いに関わらず、自分のペースで勉強できているようです。このバランスが、ウラヤマシイ。

とはいえ、そんなときに、周囲の方々から色々ご助言をいただいたり、助けられたりするのですね。

元同僚から、「『今、何をすべきか?』という必要性と『自分で何ができるか?』という可能性を天秤にかけて、そのとき、自分にとって『楽』な方を選ぶとちょうど良いですよ。そうすればきっと、修士も取りつつ、心に残る1年となることでしょう。」とのこと。ロンドンにいらっしゃる方から、大学院生としてロンドンにいる間は、各種イベント行事への参加を通じて、将来を見据えた活動のできる貴重な機会であることを教えていただいたり。

修士号に進む社会人は、前の職よりもステップアップを図りたいなどなど、各々の目的があると思います。他の社会人留学生も、きっと私と同じ大変な思いをしているでしょうが、持っている目的があるおかげで、卒業後の自分をぼんやりとした形として見ることができていると思うし、先を見失わないで一歩一歩進めるのだと思う。そして修士課程を終えたときには、いいことが待っているに違いない、と信じないとね。まだ半分も過ごしていないのだもん、負けるもんですか(←弱い自分に)!
おーぅ ヾ(`o´)ノ

と、こう勢いづいていられるのも、温かいご助言や励ましをくださる周囲の方々のおかげ。そんな方々への感謝の気持ちを忘れずに、そしてできるだけ「気負い」や「目的意識」にとらわれ過ぎないように過ごすことを心に留めておかないと、と思う、ロンドンの午後でした。
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by gwenlondon | 2006-01-21 23:56 | 勉強
Microsoft Wordが英語力の低下に寄与?
このところロンドンはずーっと曇り時々雨。毎日薄暗くて、カーテンを開けなくてもあけてもあまり変わらない気がします。

昨日、馬英九氏が来ると思ったセミナー。意気揚々と、いつもより少しおしゃれまでして大学にいったのに、実は2月に来ると言うことが判明。友人数人と私、集団で勘違いしていました!! 本当にハズカシイ(/\)。何故勘違いしたのだろう。未だに不明。

その後、「修士論文の書き方講座」に参加。もう修士論文のことを考えなくてはならないなんて、一年なんてあっという間ですね。
そこで先生が言っていた言葉でとても納得したものがありました。

「Microsoft Wordが、学生の英語力の低下の原因となっている。」

先生曰く、Wordが普及する前までは、文章を手で書いていたので、文章を書いていて誤りがあれば、紙ごと捨てて書き直さなくてはならない、そういった誤りと書き直しの繰り返しが、必然と文章を書く能力を鍛え、知識を覚えるようになり、学生の力が備わったものだったとのこと。いまや間違えがあれば、その箇所だけをバックスペースで削除して打ち直せばよい。そういった楽をするから、英語の書く力が、英語を母国語とする人しない人に関わらず、低下しているのである、とのこと。

確かに大学受験時代は、手書きで勉強していたなーと思い出しました。いまやエッセーを書く時に、ある文章を引用したければ、電子化されたジャーナルやインターネットからコピーアンドペーストしてしまえばよい。これだって、良くない!

ということで、昨日からエッセーの草稿は、手書きでしています。影響受けやす過ぎ? (笑)

ともかく本日水曜日は部屋で悶々とエッセーに取り掛かっておりました。明日くらいには書き上げられそう。

夕方くらいに、同じ寮の日本人アキさんから、カツどんを作るから食べにおいでとのこと。今日の夢にまで出てくるくらい食べたかったそう。カツどんなんて、数年ぶりではないでしょうか(日本にいてもあまり食べなかったから)。諸手を挙げてあきさんのフラットへ。食べてきました。

a0055525_10125935.jpgアキさん手製カツどん。カツ揚げもあり。マグカップに入っているのはお味噌汁。

お料理上手~。もうとっても美味しかった~。ロンドンでカツどん屋さんを開けば?とオススメしておきました。お味噌汁もいただき、ホッと一息。ほぼ毎日イギリス食(≒スーパーTESCOで得られる食材を使った料理)で、炊飯器を持っておらず、ご飯を鍋で"はんごうすいさん"するのも面倒だし、楽しかったです。
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by gwenlondon | 2006-01-19 10:18 | 勉強
勉強大変です…
24日火曜日に一本、27日金曜日に一本、そして27日にセミナーで、プレゼンテーションをする人とディスカッションを展開しなくてはならない役目が回ってくるのですが、毎日きついです。

しかも来週火曜日17日には、現台湾の台北市長で、2008年の台湾総統選挙の最有力候補である、国民党の馬英九(Ma Ying Jeou)氏が「アジア太平洋国際政治」にゲストスピーカーとしてやってきます。次の総統になるかもしれない人! もうそれだけで大興奮で、セミナー参加の学生は30人弱しかいないし、質問時間も45分ほどあるから、これから何を聞こうか、寝ても覚めてもそればかり考えています。(←単純?)

台湾関係って面白いのですよ。台湾は東アジアの地理的にもすごく要地で、日本の輸入している石油やその他南アジアより向こうから来る輸入品は、台湾の近くバシー海峡を通ってくるし、アジアで数少ない新日派の台湾が中国に実質的に吸収され、そこが軍事要塞みたいになってしまったら、そこから飛行機で30分弱の距離にある沖縄を初めとする日本の領土が、この要塞と面と向かうことになるわけです。(今は台湾は中国と日本との間にあるクッションみたいなものと考えています。)そしたら、日本はどうなるのだろうという問題。日本の安全保障に猛烈に関わってくるようです。

そこで、次の総統になりそうだという下馬評の方が大学院に来る。もう、どうしよう☆日本から来たものとして、質問しない手はないという感じです。

台湾は国かどうかと考えについて、
台湾島を実効支配し、その土地に住む人が選挙で代表である総統を選び、税収システムを持ち、独自の軍隊を持ち、最近の統計では(セミナーの先生によると)「自分は台湾人である」と「自分は中国人であり台湾人でもある」などを含めて84%が、ある程度「台湾人」意識を持っているところからして、これは実質的な「国」に見える、と思っているところです。ただ、国連に入っていないだけ? でも、国連に入っていないイコール国じゃないという図式は成り立つの?? ちなみに、蒋介石と一緒に国共内戦で敗れて1949年以降台湾に来た外省人と、1949年以前にいた本省人とよばれる台湾人との人口比率は13対87。

うちのフラットメート(ほとんどが中国大陸出身者)にさらりと「台湾ってあなたたちから見たらどう? 国?」と、彼らの反応が分かりきっているアホな質問をしたら、「台湾は中国の一部。台湾が独立したらそれは裏切り行為。台湾の"国歌"なるものを台湾の歌手が歌うことさえも許さない」と、いつもは穏やかな人から、強い怒りの込もった反論を受けました。中国で大人気だった台湾人歌手が、台湾で台湾の「国家」を歌ったことで、即座に中国市場から締め出されたという過去の事例を出し、「この考えは中国人の総意である」とも言っていました。

この怒りの源泉は何なのだろう。ナショナリズム? 昨年中国で発生した反日暴動の時に見せ付けてくれたあのエネルギーと同じ源泉なのかしら。あと、同じ寮の人から、「正直言って中国人全般は、口には出さないが日本が嫌い。日本人は中国人をどう思っているか、誰にも言わないから正直に言って」と初対面で言われたことがあるのですが(もちろん、こんな質問に返答無用)、彼らは日本のアニメやファッションなどポップカルチャーを愛してやまないので、この辺りの彼らの心情を理解したいものです。あと、「中国人の総意」という言葉が気になりました。「日本人の総意」って言葉、私は使ったことないと思う。

それに、私の寮の中にいる中国の学生で、こちらと道で出会えば自転車から降りて挨拶をしてくる人もいるし、中国人全般が日本の人を嫌いという考えはちょっと違うと信じたいところです。

ともかく、台湾問題は、中国との関わりを考えるとき、アジアの安全保障という枠だけでは捉えきれず、各々の国内事情も含めて考えなくてはならないのだと知らされたのでした。
こわっ。

1月22日追加の上記関連興味深いサイト:http://mitsuhiro.exblog.jp/3404926
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by gwenlondon | 2006-01-15 04:08 | 勉強
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ロンドンに留学していた大学院生です。こちらで見た面白いもの、経験を記録してきましたが、帰国により、ロンドンからの発信は終了となります。これまでありがとうございました。m(_ _)m
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