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紆余曲折を経て得られるもの
6月1日(木)
ロンドン 曇り

ああ、もう6月ですね。梅雨の時期。ロンドンは梅雨とは関係なく曇りが多いですが、1年の折り返し地点なので、これまでの5か月、プラスロンドンに来てからのことを振り返りたくなります。

「国際関係理論」の試験は来週の今日。嗚呼、大変~(T_T)。

ロンドンで大学院生になる前に在籍していた職場の人たちは、職員もインターンもほとんどが大学院、しかもイギリスで勉強していたこともあり、進学前には彼らに話を聞いていたのですが、誰もが必ず言うことは;

:「当時は、もう2度と勉強しない、と誓うくらい辛かった。」

という言葉。今、似たような気持ちを持っています(ToT)。
しかし彼らは同時に;

:「でも、あの時の、ガムシャラに髪を振り乱して必死に勉強した時期に、戻れるものならもう一度戻りたい」

とのこと。
修士課程には、中毒性(not 常習性)があるようですダメダメ、危険! 近づくベカラズ!)。この気持ちも、3分の1くらい分かります(きっと、試験も修士論文も終えたら、半分理解できるようになることでしょう)。

なぜか3分の1理解できるかと言うと、今なら勉強の仕方が分かるので、こういった「ルール」を身をもって理解した上で、勉強できたならば、より良い成果を得られるだろうということ。また、一度社会人になると、大学のときにもっと勉強しておけばよかった!と思うことが時々あるように、勉強欲が沸くのかもしれません

大学院生活、最初の数か月は、勉強の進め方は、暗夜行路でした。ただ、「課題図書を読」み、その「要点メモを作」り、「授業に出」て、でも訳の分からない用語を使う教授の「レクチャーを聞いてノートを取」り、課題図書を読まないと授業は理解できないので「予習をして、復習はしない(復習は、冬休み、イースター休暇、試験前にすること)」。

初めて外国の教育システムの中で勉強する人はきっと皆んな、同じですね。上記の「 」は、スーパーバイザーが、懇切丁寧にアドバイスしてくれたことですが、それを言葉通りに実行しても、しっくり来なかったし、効率的にできているのか、手探りの日々。

今年に入り、読んだ資料のノートを取るコツ・方法、授業で先生が説明する言葉の要点は何か、少しづつ分かってきました。特に、こういった作業には、慣れが必要で、慣れるためには時間がかかるということ。だから、いきなりできる訳がなかった。

ちなみに、上記について、読解力とリスニング力は当然関わって来ますが、英語力だけの問題ではありません(入学申込の際、論文と、TOEFL(CBT267点以上)審査がある)。どの学問分野も、その分野特有の、複雑怪奇で、普段使われない単語や言い回しがありますが、それに慣れる必要があります。国際関係の場合、英文の構造自体、変です。それにある程度慣れても、訳の分からない資料はあります。

実例1:クラスメートの国際関係の学んだことのない、アメリカからの学生(当然英語が母語)が、私に「授業、理解できないのだけど…」と打ち明けてきた(しかも今から1か月半程前…)。

実例2:先生が「書いた本人にしか分からない論文を発表し、何の意味があるのか」と課題図書に挙げられている資料の作者を授業中に批判。

大学院の、自分の周囲の人たちに関して言えば、先生も学生も素直で、見栄を張って分かったフリをしない人がほとんど、良いことです。
(追記:ちなみに私も、分からない科目は、捨てています…。1年弱で1つの学問分野を修めるのは、到底無理です~)

実例3:Oxymoron、Ontology、Epistemology、Pluralism…。一瞬 どこの国の言葉か迷いますが、英和大辞典に載っています。

試験勉強も3月から進めていますが、本当に効率的になってきたのは5月の初めくらい。効率は段々上がっています。試験勉強も慣れが必要みたい。

こうやって、授業や自分での勉強、修士論文を書くことを通じて、漠然とした問題の要点を理解する訓練、複雑な問題を筋道をひいて説明する訓練、自分の意見を持つ訓練、をしていると思うと、この、辛いときもいつかどこかで役立つのでしょう。(むしろ、上記のような単語は多分、普段の生活・仕事で使わないけれど)、紆余曲折や格闘を経て、得られるものは、副産物も含めて、きっといいもののはず!

と信じつつ、来週の今日から始まる試験、迎え撃つ準備をするため、勉強に戻ります~。
紆余曲折を経て得られるもの_a0055525_739527.jpg
昨日(5月31日)のロンドンの青空。カモメやハト、青首カモなどは、この空を飛んでいます。タワーブリッジの真ん中にて、東を望む。

by gwenlondon | 2006-06-02 07:47 | 勉強
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ロンドンに留学していた大学院生です。こちらで見た面白いもの、経験を記録してきましたが、帰国により、ロンドンからの発信は終了となります。これまでありがとうございました。m(_ _)m
by gwenlondon