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Asian Values、Western Values
現在、アジアの価値感(Asian Values)に多大なる関心を寄せています。

きっかけは「アジア太平洋国際政治」のエッセーを書くときに題材を探していたのですが、そこに「Asian values」についての情報を見つけたためです。また、自分がイギリスに生活しだして、自分が物事を考えるときのベースにある価値観がどこから生まれてきたのかを意識する時がけっこうあって、それをより理解したいからという、自己理解を深めるという理由もあります。

それと、他の授業「紛争と平和研究」で議論がされるときに、イギリスにいるという事情も手伝って、Western valuesで議論が進むため、西洋的価値観から生まれている自由や民主主義などが、他の文化の中で必ずしも受け入れられないこともあるのではという疑問を持ちつづけていたこともあります。

今日のセミナーのメインのテーマは、「平和とは何か?」で、その中の議論のひとつに、紛争後の平和構築を考える際、非民主主義国家に、民主主義や自由をどうやって広め、国家の機能させるかというものがありました。ご覧の通り、「どうやって民主主義や自由を持ち込むか」「国家の働きを強化させるか」という西側の考えを、違う文化を持つ国々に導入するという話が前提になっているわけですが、これって相手国のことを考えていない。別に民主主義を否定しているわけではないのですよ。私の価値観からすれば、現在のところ自由民主主義が最良のものであると認識しています。他に変わる価値観はないし。ただ、西洋的価値観がかならずしも世界共通の価値観ではない、という認識から話を進めなくてはならないと思うわけです。

そこで、最近読んだ、シンガポールの元首相であったリークワンーユーのインタビュー(Foreign Affairs Volume 73 No.2)で取り上げられていた「アジアの価値観」を思い出したのでした。

彼曰く、社会や政府に対する概念の西洋と東アジアの違いがある。東アジアの社会では、個人が家族、そして友人関係や、家族から範囲を広げたコミュニティーや社会とのつながりと言う文脈の中に存在していること。そして指導者や政府は家族やコミュニティーが提供してくれる以上のものを提供してくれないと言う認識があるということ。でも、西洋は逆で、政府に大衆からの権限を受け、政府が社会のあらゆる問題を解決するというもの。

家族が中心となっている社会といって思い出すの国(純粋にアジアと言い切れるかは…疑問ですが)にアフガニスタンがあります。民主主義国家を作るべく、アメリカを中心として「支援」を進めていますが、長老を筆頭とした大きな家族の一群であるコミュニティーがいくつもあるこの国、難民として隣国パキスタンに逃れても、難民キャンプの中で長老社会がそっくりそのまま生き残っているというこの文化に、西洋の価値観である民主主義を持ち込んで成功するのかしら。となると、西洋が考える「平和」をそのままこの国に持ち込んで、選挙をおこなって西側(ある程度国連・国際機関は西側的価値観をひきづっていると思われる)が満足して立ち去ると言う図式が成り立ってしまうのでは。そうだとしたら、結局誰にとっての平和なのか分からなくなってしまう。国や社会のあり方、特に紛争後の平和構築を、異文化にいる第三者が関わり、「解決」していくのを考えるときに、各々の国が脈々と引き継いできた独自の文化を無視して、進めることは無理でしょうよ。

ということで、平和構築を考えるときに、国や社会のあり方をも考えなくてはならないと思うが、日本は民主主義が広く長い間浸透しているから別として、それ以外の東洋の国の持っている考え方は、西洋のものとは違うかもしれませんよ~。と上記の意見をセミナーで発言してしまいました。スッキリー。しかも、この議論が長く続いたので、ちょっと貢献できたかなと嬉しい♪(でもドキドキしちゃってどういった議論がその後続いたのか、よく覚えていません。西アフリカのリベリアも、家族社会だという意見を誰かが言っていたのは覚えているけど。)

紛争後の平和構築という話はさておき、日本の場合は、明治時代からの近代化政策と、民主主義や自由に対する考えが百年以上かけて広げられてきたことから、現在の日本に、東アジアの「家族的価値観」や「長老社会」の全てを適用できないとは思います。しかし、江戸時代以前に存在していた村社会ってこんな感じだったのでは、というのは容易に推察できるし、こういう文化はすぐに消し去ることはできないこと、つまり今の日本に生まれ育った人たちの多く(私も含む)にも、多かれ少なかれこの価値観は引き継がれているのではないかなということ、これが自分の意見の形成や行動に多少なりとも影響を及ぼしているのかもしれないということを思ったのでした。
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by gwenlondon | 2006-01-13 09:45 | 勉強
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ロンドンに留学していた大学院生です。こちらで見た面白いもの、経験を記録してきましたが、帰国により、ロンドンからの発信は終了となります。これまでありがとうございました。m(_ _)m
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