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統計から垣間見るイギリス - 前編 -
イギリスの人々は1ポンド=100円感覚で生活しているらしい、という話を以前から伺っていたこと(実際は1ポンド≒202円前後)、またロンドン地下鉄の初乗りは3ポンド(≒600円)にまでつりあがったことから、では、イギリスの所得水準ってどれくらいなのか疑問が出てきたため、国家統計省(拙訳。英文ではOffice of National Statistics)の統計資料「社会動向 2005年版(拙訳:Social Trends No.35 2005 edition)」をみてみました。ただ、フルタイムに限定された情報なので、パートタイムを含むイギリス全体の数値を表せないのが残念です。でも、ないよりはイイということで…。所得以外にも、人種別人口や、通勤時に利用する交通手段まで、色々な情報がありました。

2002年4月~2003年4月の、週当たりの常勤労働者の平均総給与額(税込み)は、476ポンド(9万6481円相当)。単純に52倍(52週=1年間)してみれば、1か年で2万4752ポンド(501万7037円相当)ということになります。

税額は平均18%ということなので、本当に単純に税額控除してみると、約2万1781ポンド(441万4838円)くらいになります。

この、フルタイムワーカーの平均総給与額は、税込みであり、国家公務員も含まれる給与額なので日本の国税庁が出している民間給与の実態調査とは単純比較できないのは残念。でも、世界的にみてもこの所得水準は高いといえると思いますが、パートタイムの給与所得は見当たらず…。女性の16~59歳の労働人口は73%であり、労働者の3分の4がパートタイムという記載があったので、こちらを含めたら、実際のイギリス国内の所得水準は変わるかと思います。次回なんとか見つけ出したいです。

(ちなみに、国税庁サイトの「民間給与の実態調査結果より」によると、2004年12月末現在の、日本の民間平均給与所得額は439万円。)

しかし、イギリス(イングランド(England)、ウェールズ(Wales)、スコットランド(Scotland)、北アイルランド(North Ireland)の4つから構成)内の地域によっても給与所得に差があるようで、各地域の週当たりの給与所得の中間額で最も高い水準を保っているのは、イングランドの西部、ブリストル(Bristol)からエセックス(Essex)とケント地方を帯状にのばした場所付近だそう。一番高いのは、ブラックネル・フォレスト(Bracknell Forest)で579ポンド(11万7358円)、第二位はすぐ隣のウォッキンガム(Wokingham)で572ポンド(11万5939円)、ロンドンは第三位の541ポンド(10万9656円)であることが分かりました。

というか、Bracknell ForestとWokinghamって、初めて聞いたのですが、有名なのかしら…。

(長すぎたので…続く)
by gwenlondon | 2006-01-05 08:29 | 統計から垣間見るイギリス
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ロンドンに留学していた大学院生です。こちらで見た面白いもの、経験を記録してきましたが、帰国により、ロンドンからの発信は終了となります。これまでありがとうございました。m(_ _)m
by gwenlondon