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ロンドン地下鉄、電車賃値上げ!
前々からロンドン地下鉄(UndergroundもしくはTube)が1月2日から値上げをすると、地下鉄のサイトで確認はしていましたが、今日のBBCニュースを見てビックリ。イギリス中の電車の運賃が平均3.9%アップ、ところにより8.8%アップとのこと。

現在私が生活しているロンドンの地下鉄は、初乗り料金が2ポンド(約400円)でしたが、本日1月2日からは3ポンド(約600円)に跳ね上がりました。33%アップ! 初乗り600円! 日本でこれが起こったら、きっとデモが起こるはず。バスも初乗り料金が1.2ポンド(約240円)から1.5ポンド(約300円)に。

ただ、ロンドンの地下鉄とバスに関して言えば、オイスターカード(Oyster card:日本のスイカ(Suica)みたいなもので、事前にお金をチャージ(Top up)して使うカード)を持っている場合、1月2日以前は、初乗り1.7ポンド(約340円)でしたが、値段が下がり、1.5ポンド(約300円)になりました。バス料金は以前と変わらず80p(約160円)。歩いて45分~50分かけて通学していますが、少し値段が下がったといえども、電車の初乗りはまだ300円。遅刻しそうになったときの 必殺の奥の手 としてキープしながらも、奥の手が日の目を見ないで済むよう、引き続き早起きの努力を怠れません。

BBCのサイトの副題にもあったけれど、本当にお金のある人しか使えない公共交通機関(Richman's railway)になってしまっているし(Tubeの乗客層とバスの乗客層を比較すれば一目瞭然)、公共交通機関が、一般の人たちの日々利用できるような料金設定をしないって、おかしい。値上げすれば車の利用者が増えるでしょうし、政府が提唱している車の使用を減らすという政策と相反するのでは? 民営化されているけれども一部の会社数社が、政府から補助金を得て、寡占状態でイギリス中の鉄道を運営しているのだから、どうして補助金を出している政府が口をはさまないのだろう。だいたい補助金は税金からきていてるのに、納税者が交通機関を気軽に使えない状態なんて、筋が通っていないですよ。

これまで時々Tubeを利用していましたが、ほぼ毎回、必ず地下鉄のどこかで「ポイント故障(points failure)」、「技術的問題(technical difficulties)」、「渋滞(congestion)」、「電車の故障(broken down train)」、「人が電車と線路の間にはさまった(stuck between a car and rail)」という理由をアナウンスで聞いたり、地下鉄入り口の掲示板に書かれているのを見てきたけれども、値段が上がればこれらが減るのか、ちょっと懐疑的。でも様子を注視する必要がありますね。

あと、値段を上げれば需要が減るから、利用者も減るでしょうし、そしたら収益が減って、再び値上げということになりかねないでしょうよ。

東京メトロだって大掛かりな値上げをせずに、サービスの向上と定刻どおりの運行ができているでしょう。この15年くらいの間であった値上げで覚えているのは、初乗りが120円から160円になったことくらい。これはこれで大変な値上げでしょうけれど、全ての駅に車椅子の人が利用できるエスカレーターや昇降機が設置され、駅の内装がきれいになり、目に見えた変化が見える。それに何よりも、以前から、誤差の範疇でスケジュールどおりに動いているもの。あと、車椅子の人が地下鉄を利用する場合は、職員が最低2人がかりで電車に乗せてあげて、下車駅では、またまた職員が待機していて、車椅子の人の降車を支援している場面を数々見てきました。

Tubeも、安易に運賃の値上げせず、東京メトロに、職員を研修に派遣してノウハウを学んだり、業務の改善方法に関するアドバイスを求めればいいのに~と思いました。これまで何も考えずに使っていた東京メトロを、少し誇りに思えた今日一日でした。
by gwenlondon | 2006-01-03 11:22 | ロンドン一般
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ロンドンに留学していた大学院生です。こちらで見た面白いもの、経験を記録してきましたが、帰国により、ロンドンからの発信は終了となります。これまでありがとうございました。m(_ _)m
by gwenlondon